浸潤がん〜抗がん剤療法。
おはようございます。
退院後あまりにも調子が良すぎて、自分が抗がん剤療法中である事を忘れていたRyoです。
にゃんことゴロゴロして確定申告して家の事をして…、気付けば今病室です。笑
サイクルが早過ぎて、ちょっと目まぐるしい感じです。
でも、こうして過ごしていたら、気付いた時には抗がん剤期間が終わってそうなので良いのかも知れませんね。
さて、前回の入院時の事をまとめました。
かなり長くなってしまったので、まずは抗がん剤療法について書きます。
分けても少々長いのですが、お付き合いいただければ幸いです。
なお、内容等は私が受けた説明で私が解釈した事を私なりにまとめた物です。
これが全てではありませんし、間違った解釈をしている事もあるかも知れません。
あくまで状態症状判断は私事であり、一例でしかない事を理解の上で読んでいただきたいと思います。
2016/02/18 化学療法入院
11時前に病院到着。
病室に案内され採血採尿、身長体重測定。
昼食食べ終えると、栄養士さんからの食事指導、薬剤師さんから薬の説明、歯科受診に心機能検査を受け、先生からの改めて詳しい説明を受けました。
術前にはあんまり広がりはないと聞いて手術を受けました。
3cmぐらいだったかな。
ですが、実際開けてみたら脇のリンパに結構転移があり、退院前にも、病理検査の結果を聞きに来た時にも、抗がん剤治療をしっかりした方が良いと言われていました。
その時にがんが思っていた以上に広がっていたとは聞いていましたが…。
「大きさがちょっと10cm近くあった、と」
「え?!」
思わず声が出ました。
広がりを全部入れてだそうです。
ハハ…と、苦笑い出ましたね~。
こりゃでかい。
そしてリンパの転移個数ですが、12個と聞いてはいましたがやはりかなりある方で。
術前にも聞いていましたが、リンパの転移数は0~1個だと1個が多いし、1より4個、4個より10個と区切りがあるそうで、12個は明らかに多い…。
10個以上はかなりのハイリスクと先生方はおっしゃっていられるそうで、リスクと言うのは再発のリスクが高いという事。
私の場合、断言は出来ないけど手術だけで何もしなければ6割から7割ぐらいで再発するぐらいの量だそうです。
これから行う治療によってそのリスクをぐっと減らす事が出来るそうで、ホルモン治療だけでも半分に減らす事が出来るし、更に抗がん剤と放射線を付け加える事でもっと減らせる事が出来るので、出来る限りの事をやって行きましょうと言われました。
浸潤がん
浸潤がんとは、
乳がんは、浸潤がん、非浸潤がん、パジェット病と大きく三つに分けられます。そのうち浸潤がんとは、乳管内や小葉内にできたがん細胞が乳管や小葉の膜を破り、周りの組織に広がった状態をいいます。しこりなどの自覚症状があって発見されるものの多くがこのタイプで、血液やリンパ液に乗って遠隔転移を起こす可能性があります。
VOL-Net
逆に乳管内や小葉内に留まっているものを非浸潤がん、乳頭にできた場合をパジェット病といいます。浸潤がんは組織のタイプによって通常型と特殊型に分類され、さらに通常型は細胞の分化度(正常細胞との違いの度合い)により、乳頭腺管がん(高分化)、充実腺管がん(中分化)、硬がん(低分化)に分類されます。
これが、9.8cm。結構な物なんです。と切った乳房の画像を見ながらこちらを思いやっての口調で説明してくれる先生に、事の重みを感じました。
本人は画像を見ながら、内心「わーすごー」な感じで、取り乱すこともなく静かに聞き入れているものだから、良く冷静で落ち着いていると言われます。
まぁ、思考と感情が追い付いてないだけですけどね。笑
説明書には
大きさ9.8×7.5cm
脇のリンパ節転移 12個
がんの悪性度 高
ホルモン治療 効果あり
ハーセプチン 効果なし
局所進行がん
と書かれていました。
大きさと転移数に悪性度も高い。もう、はぁ…としか口から出ません。
ホルモン治療(ホルモン療法)は効きそうなタイプと効かないタイプがあるそうで、詳しくは分からないのですが、私は効きそうながんだそうです。
ハーセプチンとは言ういわゆる乳がんの特効薬のような薬で、効く人は2割と少なく私は効かないタイプでした。
私は局所進行乳がんになるそうですが、他の臓器へ広がらず局所に留まっているが進行している。という状況らしいです。
なので、抗がん剤もしっかりした物が良いようで、前半と後半と薬を分けて2種類の薬を組み合わせた治療をして行きます。
前半抗がん剤療法
2週毎に4回、1時間ぐらいかけて行います。
今回はAC療法…ドキソルビシン+エンドキサンの液体薬を点滴しました。
まず、イメンドカプセル(副作用によって起こる強い吐き気や嘔吐を抑える薬)を昼食後に飲みます。
その一時間程後に点滴開始ですが、まずはここでも吐き気止めを先にします。
アロキシ点滴静注バック+デキサートを15分。(吐き気止め)
赤色の薬ドキソルビシンを全開。
続けてエンドキサンを全開。
そして生食を全開で点滴しました。
その翌日、点滴後24時間以降に白血球が下がりにくくする薬ジーラスタ皮下注射を右二の腕に打ち完了です。
基本前半1回目と、後半5回目の投与時に8泊9日程入院します。
その間副作用などの反応を見て対応して次からは外来で行うのが多いそうですが、私は点滴後三日間ぐらい酷いつわりの様な状態になりベッドでうずくまる日もあったので、2回目の今回も入院しています。
副作用
脱毛
必ず起こると言われました。
毛髪の脱毛を抑えるクールキャップを使用するかの確認がありましたが、断りました。
クールキャップについては、前回の退院時に説明を受けていたのでまた改めて書きます。
もう覚悟と言うか楽しんでウイッグも帽子も買っているのでそこはあまり気にしていないのですが、病院側の対応を見るとやはり気になさる方は多いのでしょうね。
脱毛は点滴後2、3週間から抜け始めるそうで、点滴2回目を終えたあたりから帽子とコロコロが手放せなくなりそうです。
白血球減少(好中球減少症)
抗がん剤はがん細胞の増殖だけではなく、正常な細胞増殖も止めてしまうため感染症にかかりやすくなります。
10日目ぐらいから減少するようです。
白血球が回復するのは2、3週間で、通常白血球の回復を待って抗がん剤を3週間毎に1度打つようですが、それではがん細胞も回復してしまうので、より効果を高めるために弱っている時に次々と連続で攻撃して行きます。
白血球の回復はジーラスタ皮下注射によって早めます。
それにより抗がん剤の間隔が詰められ、これが一番強力で良く効くやり方だそうです。
ジーラスタによって白血球を増やすので感染症を起こしそれによる発熱はあんまり起きないそうですが、副作用で骨痛と発熱があるそうです。
- 骨痛
通常よりも骨髄で活発に白血球(好中球)が作られるために起きるそうで、痛みが強い場合は鎮痛剤なので対応するようです。
- 発熱
ジーラスタの投与3日から1週間の間に37.5℃前後の熱が出る事もあり、ジーラスタによる発熱か感染によるものかを確認することが大事だそうです。
外来で行う場合は注意が必要ですね。
吐き気
吐き気止めが良くなっているので、実際に吐く人はあまり居ないそうです。
胸のむかつきや、食欲不振などらしいですが、私はつわりのような状態になりました。
もともと食べ物の匂いに敏感だったため、暖かいご飯や香り立つおかずはもう冷や汗が出てえずきかけました。
私は吐きませんでしたが中には吐く人も居るので、そうなったら点滴等で対応するようです。
味覚障害
出る人と出ない人が居るそうです。
私は今のところ出でいませんが、砂を噛んでいる様な感じや舌に膜が張った様な感じがしたり、金属のような味や味が強く感じたり、味が分かりにくくなったりするようです。
対処法はその症状によって変わりますが、うがいによって口内を潤った状態にしておく事で予防になるようです。
口内炎
1週間目ぐらいで出来やすくなるため、抗がん剤投与前日に歯科で現時点の口腔内をチェックされ、説明と毎食後の歯磨きとこまめなうがいを指導され、口腔内清掃と歯石除去を受けました。
もし口内炎が出てピリピリした場合は、痛み止めの入ったうがい薬や軟膏を処方してくれます。
私は退院中に舌先に出て、歯茎も少し腫れたので塗り薬をいただきました。
静脈炎
ドキソルビシンに血管への刺激性があるので、点滴中痛みがある事があり、痛みがあった場合は暖めたり冷やしたりして対処します。
私は手の甲で点滴を受けましたが、針を刺した辺りから肘付近まで少し痛みがあったため、暖めたジェルパッドで痛む所を暖めました。
心機能障害
もともと心臓が弱い方は負担がかかることもあるそうですが、若い方や元気な方には特に問題ないそうです。
でも一応事前に心機能検査を受けます。
前回入院中に現れた症状(副作用?)
- えずき
元々私は、体質的に動物性油が合わず、胃もたれや下す事もありました。
匂いにも苦手な物があり、体調が悪い時は炊き立てのご飯の匂いがダメで、コーヒーショップやパン屋など香ばしい香りがするお店には近付けない時もあります。
それが過敏になりました。
食事が運ばれて来た匂いでえずき、でもお腹は減るから何とか食べられる物を食べ、胃のムカつきが収まるまでベッドで蹲る日々が2、3日続きました。
- 食欲不振
匂いに過敏になっているため、暖かい物が受け付けずご飯を見るのも嫌になりました。
冷たい物、冷めた物、口当たりがスッキリする物を好みました。
- 空腹時のムカつき
普段は1日1食な私。なので、入院中はちゃんと3食出るのでかなり食べている方です。
手術時の入院中はご飯を減らしてもらって間食もしませんでしたが、今回は食べられる物が最初分からず食べても量が少ないし、少しお腹が減っただけで気持ち悪くなってしまいました。
夕飯が早いのでほんと寝起きの空腹時が最悪で、朝食までバナナやゼリー等を少し食べていました。
- 倦怠感
数日ですが、頭が重く体がだるい日が続き、軽い眩暈や立ち眩みもありました。
- 筋肉痛
二日ほどで治まりましたが、何だか首や肩が痛いほど凝っているなぁと思っていたら、二の腕まで軽く触るだけで痛みを感じたので、そこで筋肉痛になっていると気付きました。笑
退院から現在
食欲に関しては、退院した日と翌日はざるそばやざるうどんでしたが、三日目には焼きそばが食べたい!肉が食べたい!と味が濃い物が欲しくなり、今では通常モードに戻りました。
体的には、関節痛や筋肉の凝りを感じますが、これが副作用なのかただの運動不足なのかは分かりません。笑
基本的に1回目と同じ様な状態になると言われていますが、やはりそれも人それぞれで、これと言った副作用が出ない方も居れば、中には回数を追う毎に酷くなって行く方もいます。
もちろんその逆も居て、さて、私はどうなる事やら。
又、ご報告致します。